野生ヨウムの実情

4月になったというのにまだ寒いですね。
桜もやっと咲き出したくらいだし。
早く暖かくなって欲しいです。

そんな中、久しぶりに鳥のセミナーに行って来ました。

1_セミナー



テーマの一つが野生のヨウムに関してでした。

2_ヨウムです


内容はヨウムを飼っている者としては大変耳の痛いものでした。


厳つい顔で灰色の地味な鳥のくせに実はヨウムは昔からペットとして世界中で人気の高い鳥です。
魅力の一つが賢いからかな。
何せお喋りが得意だし。

3_エヘン

威張るな!!

初めて鳥の本でヨウムの写真を見たとき誰がこんな鳥を飼う人がいるんだろうと思ったんですけどね。(笑

エジプト時代から飼われていたという記録もあります。
犬猫のように家の外に出ないので人の目に付かないので一般の方は知らないかもしれませんが、日本でも飼っている人は多く、管理人の家の近くだけでも数軒あります。
日本でも年間400~500羽ほどが輸入されているとか。

統計によれば世界中で(たぶんペットとして)取引されているオウムなども含めた鳥の約40%ほどがヨウムと言うほどです。

鳥の本ではどの本でも生息域はアフリカの 西部(ガーナあたりとか) や赤道直下の中央アフリカ(コンゴとか)と日本の面積の5倍10倍もありそうな広大なエリアが示されています。

野生のヨウムは何百羽もの大きな群れで生活していてテレビなどでもそのような影像が流れるので私もアフリカ中にヨウムが飛び回っているイメージを持っていました。

ところが昨年10月にヨウムがワシントン条約の絶滅危惧種のⅠ類に格上げされました。
なぜでしょうか?

セミナーの講師は実際にNPOとしてアフリカで野生保護活動されている方で野生のヨウムの現状をを説明して頂けました。

何と今、アフリカでヨウムが生息しているのはコンゴ共和国(広い方のコンゴ民主共和国では無い方)の極一部だけらしいです。
スクリーンに表示された地図に示された比較的生息されているだろうと思われるエリアを、帰ってから記憶をたどってグーグルマップで比較してみたら 正確ではないかもしれませんがなんと東京、埼玉、神奈川のような首都圏ほどの広さしかない。><

少なくとも関東圏より小さい。
そこでも野生のヨウムはなかなか見つけられないそうです。
後は生息数が少ないとみられるエリアばかり。
西アフリカに生息しているヨウム(コイネズミヨウム)は既にほとんどいなくなっているらしいです。

ヨウムがまだワシントン条約Ⅱ類だったとき、コンゴ共和国では野生のヨウムの輸出は禁止されていましたが隣の国のコンゴ民主共和国とカメルーンは年間それぞれ(書類上は)5000羽、3000羽と輸出出来たので、違法にコンゴ共和国で捕獲して密輸し出荷されています。
何故コンゴ共和国から密輸するかというとコンゴ民主共和国とカメルーンでは既にヨウムが居ないから!

何故野生のヨウムが輸出されるか。

その理由が人気が高いから需要があるのに人工繁殖が難しいからです。

多くのヨウムが一旦南アフリカに輸出され、そこからフィリピン、シンガポール、メキシコなどに輸出されてるそうです。
何故か 直接日本や欧米には行っていない模様。

実際日本のショップで見るヨウムはフィリピンやシンガポール産と書かれた個体が多いです。
てか、出産地が書かれていない方が多いかも。

南アフリカでは多くのヨウムを人工繁殖させている施設があるそうです。
しかし 犬猫や他の鳥と違って人工繁殖させたもの同士からの繁殖、いわゆる完全人工繁殖は出来ていない様子。
うなぎみたいなもの?
南アフリカも繁殖には野生のヨウムが必要と公言している始末。

私、ヨウムは完全繁殖出来ているものと大きな勘違いをしておりました。 m(_ _)m

群れを作るヨウム。
獲されたとするとすぐに羽を切られ狭い箱にギュウギュウに押し込められ,その劣悪な環境ですぐに多くのヨウムが死んでしまいます。
密猟者にとって1羽でも生きていれば金になるので何羽死のうがそんなの関係ないって・・・・・・

しかも捕獲されたヨウム、輸出されるのは若いメスだけとか。
残りのオスや若くないメスはと言うと・・・・・

「食用」・・・・・

5_ガビーン

超ショック!!

アフリカにとってヨウムは食料だそうです。

コンゴ共和国ではヨウム密猟者の取り締まりが行われていて密猟者からヨウムを確保していますが賢いが故に極端にストレスに弱いヨウム。
助け出しても60%が数週間で亡くなるとか。
また羽が切られているために野生に戻せるようになるのに少なくとも6ヶ月は掛かるそう。
その間に獣医がついているにもかかわらずストレスや寄生虫とかでまた半分が亡くなってしまう。
野生に戻せるのはごく僅かしかいません。

これまでの活動や調査から生きたヨウム1羽の裏には20羽におよぶヨウムの死があると推測されているそうです。

仮に日本に500羽輸入されたとしたらその背景には1万羽もの野生のヨウムが亡くなっている計算になります。

50mもの高い空を飛ぶので実際の生息数を正確に確認するのは難しいが殆ど見ることが出来なくなっているという事実。
この数で密猟されていけは絶滅はすぐです。

野生のヨウムは1年に1羽しか雛が生まれないそうです。
飼育下では30年以上生きますが野生のヨウムの寿命は15年とか。
ゆっくり成長するヨウム、飼育下では6歳から卵を産むとも言われています。
今の環境では生息数が改善することは望めません。

その為にワシントン条約のⅠ類に格上げされた訳です。

しかしⅠ類に格上げされてから密猟の検挙数が一気に増加したとのこと。
5年間で2000羽のヨウムがレスキューされたそうですが昨年11月以降すでに600羽がレスキューされたそうです。
現地末端価格が4~5倍にも高騰しているそうです。
Ⅰ類昇格が仇になった感じ。(涙

ヨウムの数が少なくなっても密猟者はヨウムを知り尽くしていて、いつ、どこに来るかを知っており
罠やおとりを使って一網打尽で捕まえるそうです。
その時に鳥もちのような粘着剤を使うそうですが、それも捕獲されたヨウムは亡くなる原因にもなっているそうです。



カンナはフィリピンのBIIというブリーダーから輸入されました。
一応 BIIの証明書もあります。
しかし、ではカンナの親はと訊かれると・・・・・
?????です。


もしかして野生のヨウムかも・・・・・・

少なくとも野生のアフリカ由来のヨウムということです。
ということは私も野生ヨウム絶滅の要因に加担しているって。olz

ちなみにヨウムのワシントン条約Ⅰ類昇格に日本は反対したしたらしいですね。
生息数が不明だからというのが理由らしいですが。
核兵器廃絶や労働者の勤務時間とか、日本政府が守ろうとしている者は何なのでしょうか。
日本もヨウムの大きな輸入国ですし。

ヨウムも登録制になりました。
しかし、今は電話で以前から飼っていたと言えば査察もなく正式な登録書が発行されます。
もし、それが今後不正に輸入されたヨウムだとしても。

日本も違法な取引が出来ないように対策は考えているそうですが。
今年の5月ぐらいが目処とか。
実効的なルールが出来ればいいですが。

講師の方はヨウムをペットにするのをやめろと仰っている訳ではなく、海外で一体何が起こっているのかを正確に知ってほしいとのことです。

出来れば正式なルールが出来るまではヨウムの購入を待って頂ければとのことです。
また早く完全人工繁殖が出来るようになって野生のヨウムに頼らなくてもいいようになって欲しいとのこと。

4_無事で

今回のセミナーと直接関係ありませんがナルジオグラフィックの記事です。
野生ヨウムの記事

また現地のヨウムの保護にはお金も掛かります。
こちらから野生ヨウムへの寄付ができます。

野生ヨウムへの寄付

ちなみにブラウザはChromeでないとだめなようです。
マイクロソフトのIEなどではうまく処理できませんでした。
いつものことですが。(ーー;

私も当事者として微力ですが寄付させて頂きました。

寄付はともかく、写真を見て頂くだけでも現状が分かって頂けるかも。

野生のヨウムが絶滅するということはただペット屋さんにヨウムが居なくなるというだけではありません。

ヨウムが関わっていた自然界にも大きな影響が出るということです。
かつては非常に沢山居たヨウムが運んでいた植物の種子の散乱がなくなり森林も減少傾向になっいるそうです。
食物連鎖や利害関係の多くの動植物に影響が出ます。

海外のことにはなかなか目が向かない日本人ですが今の野生のヨウムがどうなっているのかを知って頂ければと思います。
また話の中で鳥の話題が出たときに、アフリカの野生のヨウムは大変なことになっているのよとか 話題にして頂ければありがたいです。

6_宜しくお願いします



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テーマ:小鳥大好き - ジャンル:ペット

2017.04.02 | | コメント(7) | トラックバック(0) | 鳥のセミナー

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